バリアフリー現地調査2019 本巣・山県


GIFU・バリアフリー観光推進プロジェクト2019 現地調査 本巣・山県

令和元年11月12日

本巣市根尾にある

地震断層観察館・体験館

NEOキャンピングパーク

山県市にある

三光寺

ラブレイク

を調査させていただきました。

地震断層観察館・体験館

地下観察館と地震資料館
ピラミッド型の三角屋根の地下観察館と円形ドーム型の地震資料館

晴天の秋空のもと、本巣市にある根尾谷断層に関する地震断層観察館・体験館に行ってきました。
明治24年(1891年)に根尾を震源地として発生した濃尾地震(マグニチュード8.0)によりできた根尾谷断層を保存し、断層のズレを直接観察できる世界で初めての施設です。

段差はスロープで解消
段差はスロープで解消

駐車場から博物館まで段差が2箇所ありますがスロープがあるので車いすやベビーカーも問題ありません。
博物館入口前のスロープは、傾斜が強めですのでサポートがあると安全です。

地震資料館の内部
資料館の内部

震災直後の写真や文献を展示し、地震の仕組みやメカニズムを映像モニターを組み込んである地球儀で紹介しています。
50人収容の200インチの大型画面があるホールもあります。

地下観察館への通路
観察館への通路

資料館から観察館へは、幅の広い通路で繋がっていますが、出入口に持ち手が大きい開き戸があります。

地下観察館
地下観察館

根尾谷断層を輪切りにした状態になっており、すり鉢状に20m四方を地下に8mトレンチ掘削されているそうです。
施設内にあるため断層が風雨にさらされる事がなく、鮮明に観察する事が出来ます。

地震体験館の利用条件
地震体験館の利用条件

地震体験館では、震度6弱〜6強の揺れと迫力ある3D映像とで体感出来ます。
安全のため着席してシートベルトを装着する必要があり、車いすのまま体験することや、身長が120cm未満の方などの体験は困難との事でした。

NEOキャンピングパーク

NEOキャンピングパーク出入り口
NEOキャンピングパーク入口ゲート

次に、「NEOキャンピングパーク」に向かいました。
県道157号線を北上し県道418号線、県道255号線を進むと看板があり、左折してゲートをくぐり到着です。
左手に車いすマークの駐車場がありました。
自然豊かな約3ヘクタールの敷地に、センターハウスを中心に、コテージサイト(14棟)、そしてオートキャンプサイトやトレーラーキャビンなど全部で約60区画もある広大なキャンプ場です。

駐車場からセンターハウスへ
駐車場からセンターハウスへ

駐車場からセンターハウスまでは、舗装され段差はありませんが、入口付近が少し傾斜しています。
センターハウスには、レンタル品や売店、家族風呂や男女別風呂、そして障害者用シャワーや車いすマークのトイレもあります。

キャンプ用品とアクティビティー用品のレンタル
キャンプ用品とアクティビティー用品のレンタル

センターハウスでは、有名なアウトドア用品メーカーのキャンプ用具やアクティビティー用具を借りることが出来ます。

別荘のようなコテージ
大木をイメージした緑屋根のコテージ

紅葉した樹木の中の佇む、定員8人の別荘タイプコテージが14棟あります。
家電製品や食器、寝具、エアコンなどの設備も整っています。

みんなの広場
バーベキューなどが出来る屋根つきの多目的施設「みんなの広場」

みんなの広場は最大60名が利用できるようイス・テーブルが装備されています。イス・テーブル間の通路も広く、車いすでも一緒に楽しむことが出来ます。

自然豊かなオートキャンプ場
自然豊かなオートキャンプ場

みんなの広場の隣に、1区画が約120平方メートル(約36坪)もあるサイトが57区画ある、オートキャンプ場があります。
どのサイトにも駐車スペースとAC電源の設備があります。

三光寺(さんこうじ)

階段下から山門を見上げる
階段下から山門を見上げる

山県市富永にある三光寺、通称「山あじさいの寺」を訪問しました。
境内には、8000株・百数十種類の「山あじさい」が中心に植えられ、6月初旬から7月初旬頃が見ごろとなります。

紅葉した山寺
紅葉した木々に包まれた山寺

お寺の正面には長くて急な石段がありますが、その先の郵便局の所に、車で境内まで入れる迂回路があります。
車いす使用者など歩行が困難な場合は、下の駐車場以外に境内の駐車スペースに停めさせてもらえるそうです。

三光寺本堂へ
三光寺本堂へ

山門から本堂へは一直線にコンクリート敷の参道があります。
本堂下の石段までは、車いすでも何とか行くことが出来ました。

境内一面の山あじさい
境内一面の山あじさい

境内の庭には色々な種類のあじさいが数多く植えられています。
訪れた人を楽しませるようにしっかりと手入れされていました。
山あじさいが咲いていない秋のシーズンも、周囲の山々が紅葉し太陽の日差しの中で、ゆったりとした時間を過ごすことが出来ます。

池の中を泳ぐ錦鯉
池の中を泳ぐ錦鯉

山あじさいの散策コースの途中に錦鯉の泳ぐ池があり、餌やりも出来ます。

ラブレイク

全面ガラス張りのラブレイク
全面ガラス張りのラブレイク

次は三光寺から、伊自良湖畔にあるラブレイクに行ってきました。

今年3月に伊自良湖畔にある農産物直売所&飲食店の「ニューいじら湖荘」が、外観も内装も一新して「ラブレイク」としてリニューアルオープンしたそうです。

バリアフリーの通路
入口に繋がる通路は手すりもあるなだらかなスロープ

正面入口には数段の階段がありますが、横に幅が広く真砂土で舗装された、傾斜の緩やかなスロープがあり、車いすやベビーカーも問題ありません。

赤色の自転車と自動扉
自動扉の入口の脇には自転車が置かれていました

ラブレイクの建物は全面ガラス張りで、出入り口では北欧風のとってもオシャレな赤い自転車が出迎えてくれます。また出入り口は、間口の広い自動扉になっています。

北欧風のテーブルとイス
北欧風のテーブルとイス

リニューアルでは、北欧風をテーマに、使用する家具も北欧風のものを選んだそうです。
また、丸テーブルは車いすも支柱に足が当たらず、膝も入る高さでした。

ピンクカレー
「恋人の聖地」にちなんだピンクカレー

遅い昼食に、SNS映えのするピンク色のカレーを食べてみました。
見た目と違って、味はスパイシーなカレーです。

伊自良湖とウッドデッキ
ウッドデッキから伊自良湖を眺める

伊自良湖に浮かぶ貸しボート乗り場のそばに広いウッドデッキがあります。
路面は滑らかで段差もないので、車いすでも山々に囲まれた伊自良湖を見渡せます。

今回の調査の日は、晴れ渡り澄んだ青空と、紅葉が真っ盛りで根尾や山県の山間の自然を堪能できました。
地震断層観察館の地下観察館は、根尾谷断層を間近に鮮明に観察出来ます。地震に関するパネル写真やビデオ資料も多く、一度は行ってみる価値があると思います。
またNEOキャンピングパークは、根尾東谷の山々に囲まれた広い敷地と、側を根尾東谷川が流れる自然豊かな場所です。場内は通路が舗装され段差も少なく、芝生の広場もあり、車いすでもバーベキューやキャンプを楽しめる所でした。
そして三光寺は、山に建つお寺のため段差や砂利など多少のバリアはありましたが、境内まで車で上がる事ができたので、閑静な山寺の雰囲気の中で秋の紅葉を十分楽しむことができました。今度は山あじさいの花が咲き乱れる頃、訪れたいと思います。
最後に訪れたラブレイクは、ガラス張りのオシャレな北欧風の店内は明るく、バリアフリーを意識してリニューアルされていました。周辺も、オストメイト設備のある車いすマークのトイレや、段差やガタガタのないウッドデッキなど、色々と整備されていました。

今回調査した4つの施設の方、取材へのご協力有難うございました。

今回の調査データは、取りまとめなどを行ない順次ふらっと旅ぎふへ掲載していきます。