車いすで郡上おどりに参加してみた!実際に感じたこと

7月19日、岐阜県郡上市八幡町で開催された「郡上おどり」のモニターツアーに参加してきました!

今回のテーマは、
「車いすでも郡上おどりを楽しめるんやろか?」
ということですが、岐阜県在住の私も郡上おどりを体験するのは初めてなので、ドキドキしながら実際に体験してきました。



郡上八幡ってどこにあるの?

郡上八幡(ぐじょうはちまん)は、岐阜県のほぼ中央にある自然豊かな城下町です。

車では東海北陸自動車道を利用すると名古屋方面から約70分とアクセスしやすく、公共交通機関ではJR岐阜駅・名鉄岐阜駅から高速バスで約90分、情緒あふれるローカル線「長良川鉄道」で美濃太田駅から80分で到着します。


郡上おどりってどんなお祭り?

郡上おどりは約400年の歴史がある伝統のお祭りです。

「郡上の八幡 出てゆく時は 雨も降らぬに 袖しぼる」という歌でも知られ、毎年7月中旬から9月上旬まで約30夜にわたって開催されています。

地元の方だけでなく全国や海外からも多くの人が訪れ、みんなが一つの輪になって踊ることから、「見るおどり」ではなく「踊るおどり」と言われており、国の無形文化財で、2022年にはユネスコ無形文化遺産にも登録されました。

郡上おどりのやぐら。ここから唄や演奏が響き渡ります。

郡上おどりの必須アイテム「手ぬぐい」作りを体験

郡上八幡城下町プラザを出発し、最初に訪れたのは、郡上八幡旧庁舎記念館の近くにある「タカラギャラリーワークルーム」です。

ここでは、郡上市発祥のシルクスクリーン印刷で、オリジナルの手ぬぐい作りを体験できます。

好きな柄やインクの色を選ぶところから始まり、机には色鮮やかなインクが並んでいて「どの色にしようかな」と考える時間も楽しく、完成前からワクワクが止まりませんでした。

手ぬぐいだけでなく、バッグなどにも印刷できるそうです。

インクを布へのせると、想像以上にきれいな発色で、自分だけの作品が少しずつ完成していく様子を見るのがとても楽しかったです。


車いすで体験して感じたこと

  • 車いすのまま体験できる。
  • 作業中も必要な場面だけサポートしてくださったので、自分で作品を作る楽しさをしっかり味わえた。
  • お店の入口は少し狭いため、大きめの車いすでは入りにくい場合がある。
  • 今回はスタッフの方が扉を開けてくださり、移動を手伝ってくださった。

特に印象に残ったのは、「立てるなら立ってやってもいいし、難しかったら車いすのままで大丈夫やよ。」と優しく声をかけてくださったことです。

全部やっていただくのではなく、自分でできるところは自分で進められるように配慮してくださり、とても嬉しかったです。

「できない」ではなく、「どうしたらできるかな。」

という気持ちで接してくださったことが、一番心に残っています。

私が選んだ花火柄の手ぬぐい。ブルーとピンクで仕上げました
最初に、スタッフ(上村)さんが手ぬぐい作りの手順やコツを丁寧に説明してくださいました


郡上八幡博覧館で郡上おどり実演体験♪

続いて向かったのは、「郡上八幡博覧館」です。

ここでは、「かわさき」や「春駒」など、郡上おどりの実演を見ることができます。

館内では、郡上おどりの歴史や文化について説明を聞いた後、音楽が流れ始めました。

笛や太鼓、三味線の音が重なり、さらに下駄の「カランコロン」という音が加わることで、一気に郡上おどりの世界へ引き込まれました。

私も見よう見まねで踊ってみましたが、踊りの輪の中に入っていると、自然と踊りを覚えられそうです。

郡上おどり保存会の方が踊っているので、その方たちを手本にすれば大丈夫だと教えていただきました。ただ振りを覚えるだけではなく、音やリズムを感じながら踊る楽しさがあり、郡上おどりが長く愛され続けている理由が少し分かった気がします。

少しでも踊れるようになりたいなと思える、とても貴重な体験でした。


車いすで見学して感じたこと

  • 館内は広く、車いすでもゆっくり見学できる。
  • 郡上おどりの歴史や文化を学べる 。
  • 実演では笛、太鼓、三味線などの音を間近で楽しめる 。
  • お土産コーナーも充実 。
実演を見ながら、郡上おどりの魅力をたっぷり体感!

車いすでも浴衣が着られる!~キモノール~

郡上おどりの実演を楽しんだ後は、この日のおどり会場近くにある紙岩呉服店へ向かいました。

紙岩呉服店では、レンタルしたNPO法人石川バリアフリーツアーセンターで開発された車いす用の浴衣「キモノール」を着付けていただきました。

キモノールは、性別や障害の有無にかかわらず、体の都合に合わせて着方を選べ、通常より着脱が簡単で、車いすユーザーや高齢者も気軽に着用できるようになっており、浴衣は上下に分かれた作りで、座ったままでも着られるよう工夫されています。

「車いすだから浴衣は難しいのかな」と思っていたので、初めて見た時はとても驚きましたが、店の中へ上がる必要もなく、車いすに座ったまま着付けをしていただけたので、安心して体験できました。
実際に着てみると、思っていたよりも動きやすく、「こんな浴衣があるんや!」と感動。

着付けもお店の方が優しく手伝ってくださったおかげで、不安なく浴衣を楽しめました。


車いすで浴衣体験して感じたこと

  • 車いすに座ったまま着付け可能。
  • 上下に分かれているため、座った状態でも着やすい。
  • 車いすでも浴衣を楽しめる選択肢がある。

「やってみたい」という気持ちがあれば、車いすでも楽しめることがあると感じました。

車いす用の浴衣に着替えて、郡上おどりへ

古民家イタリアン「アンキア郡上」で夕食

夕食は、少し移動し「アンキア郡上」で、地元食材を使った料理を堪能しました。

落ち着いた雰囲気の古民家でいただく料理は、どれも本当にんまい!(美味しい!)

前菜からデザートまで、一品一品丁寧に作られていて、見た目も華やかでした。古民家ならではの温かい雰囲気の中で味わう料理は、普段とは少し違った特別な時間になり嬉しかったです。

前菜からデザートまで、一品一品丁寧に作られたコース料理

車いすで利用して感じたこと

  • お店の方が椅子を移動し、通れるスペースを確保してくださった。
  • 席までスムーズに移動でき、安心して食事を楽しめた。
  • 店内は少しコンパクトな作り。
  • 入口に少し段差あり。
  • 人数が多い場合、車いすの方向転換が難しい場面もある。

少し不安もありましたが、お店の方が状況に合わせて対応してくださり、とてもありがたかったです。


いよいよ郡上おどり!(旧庁舎記念館前広場)

夕食の後は、いよいよ郡上おどりへ!

旧庁舎記念館前広場へ向かうと、よーけ(たくさん)人がおって、
「こんなにたくさんの人が集まるんや!」とびっくりしました。

この日はあたたい(暑い)日でしたが、それ以上に会場の熱気がすごく、お祭りならではの活気にあふれていました。

やぐらからは、唄い手さんの歌声や笛、太鼓、三味線の音が響き、その周りでは浴衣姿の皆さんが輪になって踊っています。

下駄の「カランコロン」という音が町中に響き、とても風情があり、
「これが郡上の夏なんやなぁ」と改めて感じました。

最初は「車いすで輪の中に入って大丈夫かな?」とドキドキ。

いざ輪の中に入ってみると、踊る皆さんがどんどん近づいてきて、「お、お、お…!」と少し焦る場面も(笑)。

最初は戸惑いましたが、「すみません」と一声かけると皆さんが自然に道を開けてくださり、安心して輪の中に入り、周りの方の動きを見ながら少しずつリズムに合わせられるようになりました。


車いすで郡上おどりに参加して感じたこと

  • 車いすでも輪の中に入って楽しめる。
  • 人が多い場所では周りを確認しながら進むと安心。
  • 「すみません」と声をかけると、自然に道を開けてもらえた。
  • 周りの方の踊りを見ながら少しずつ参加できた。

介助者がいれば上半身だけでも一緒に踊ることができますし、車いすで輪の流れに合わせて動くだけでも十分楽しめました。

「車いすでも一緒に踊れるやん!」そう思えた瞬間は、本当に嬉しかったです。

車いす用の浴衣を着て、郡上おどりに参加しました!

車いす利用で確認したこと


最後に

今回のモニターツアーでは、車いすだからこそ気付けたことがたくさんありました。

実際に訪れてみると、古い町並みでは段差や石畳、おどり会場では人が多くて進みにくい場所など、不便に感じることもありましたが「車いすだから行けない」と思うことは、ほとんどありません。

印象に残ったのは、郡上市民の皆さんの温かさです。訪れた先々で自然に接してくださり、その雰囲気のおかげで安心して過ごすことができました。

郡上おどりは、伝統文化に触れながら、みんなで一緒に楽しめるお祭りです。

車いすだからと諦めている方にも、「一度行ってみたいな」と思ってもらえたら嬉しいです。

郡上は、ほんとええとこやよ。

ぜひ皆さんも、郡上おどりへ遊びに行ってみてください!


令和8年(2026年)の郡上おどり日程

7月11日(土)〜9月5日(土)
(お盆の徹夜おどりは、8月13、14、15、16日の4日間)

おどり時間

平日・日曜日 午後8時~午後10時30分
土曜日 午後8時~午後11時

郡上おどりの詳しい日程や会場については、

郡上八幡観光協会の公式ホームページをご覧ください。