バリアフリー現地調査2019 岐阜市2


GIFU・バリアフリー観光推進プロジェクト2018 現地調査 岐阜市

平成31年3月5日

ホテルパーク

鵜飼観覧船造船所

を調査させていただきました。

ホテルパーク

金華山とホテルパーク
金華山を背景にしたホテルパーク

岐阜市の長良川河畔に佇む、老舗旅館「ホテルパーク」を見学させていただきました。
金華山の麓に建ち、春は長良川堤・護国神社の桜、夏は長良川鵜飼の総がらみを目の前で眺めることが出来る立地です。
露天風呂からも、金華山頂の岐阜城、長良川の景色を一望でき、四季の移り変わりを感じ取ることが出来ます。

ホテルパークへの出入り口
エントランス・地下駐車場へ

道路から入口へは斜面になっていますが、玄関前はフラットで屋根があり、雨でも濡れずに車から乗降できます。

車いすマークの駐車場
屋根付きの車いすマークの駐車場

玄関を通過すると、車いすマークの駐車場と左側に一般駐車場もあります。

玄関横のスロープ
入口には階段、横にスロープ
広い玄関ホール
玄関ホール

自動ドアから館内に入ると、右側にフロント、正面にエレベーターと階段、左側にロビーがあります。

貸し出し用の杖
貸出用の杖
テラス側の長良川の風景
ロビーから見える長良川

ロビーはガラス張りになっていて、長良川の風景が一望できます。

お土産物コーナー
ロビーの売店

売店では、信長に関係するグッズや、岐阜のお土産など色々なものが揃っています。

川端康成の常設展示パネル
川端康成のパネル

大正時代に、川端康成がホテルパークを訪れ初恋の物語「篝火」や「非常」「南方の火」を書いたそうです。
近くの公園「ポケットパーク名水」では、若い日の川端康成と初恋の人の篝火の像が、長良川鵜飼の篝火を眺めています。

ホテルパークの歴史の常設展示パネル
ホテルパークの歴史
喫煙コーナー
喫煙コーナー
ダイニング「つぶらじい」
1階にある朝食会場「つぶらじい」

東側と南側がガラス張りになっていて開放的な朝食会場です。

パーティー会場
長良川と公園に面したパーティー会場
車いすマークの点字
4階にある車いすマークの看板には点字表示
車いすマークの多機能トイレの中
車いすマークのトイレの内部

4階のパブリックスペースに設けられた車いすマークのトイレは広く、ベビーベッドも設けられ利用しやすくなっています。

77室ある客室は、和室、 和洋室、洋室など様々なタイプがあり、今回は車いすで利用しやすそうな客室を見学させていただきました。

仮設スロープ
室内の段差をスロープで解消

和洋室で2ベットの部屋は、室内に段差がありますが、特製のスロープを設置して車いすも入室でき、ベッドは畳の部屋の奥にありますが、畳の上に敷物を敷いて車いすのまま上がるようにも対応できるそうです。

洗面台・トイレ・浴室への出入り口
洗面・トイレ・浴室への入口
洗面台
洗面台は車いすでも膝があたりませんでした
広々とした明るい和室
長良川に面した畳の部屋
ベッドルーム
畳の部屋の奥にカーペット敷きでベッドがあります(高さは40cm)

 

客室からの長良川の風景
客室からの長良川の風景
ソファーベッドがある和室
ベッドとして使用できるソファーが置かれた和室
ツインルームの洋室
金華山が見える洋室ツインルーム

洋室は2階、3階、5階にもあり、全部で8室あります。
車いすで回転できる広さもあり、ベッドの高さは43cmでした。

6階に、長良川に面した展望風呂と露天風呂「川の湯」、金華山に面した展望風呂と露天風呂「山の湯」があります。

広い脱衣場
椅子やシャワーキャリーも常備
展望風呂「川の湯」
長良川に面した展望風呂「川の湯」
露天風呂「川の湯」
長良川に面した露天風呂「川の湯」

鵜飼観覧船造船所

鵜飼観覧船造船所の正面出入口
鵜飼観覧船造船所入口

ホテルパークの裏側(南)に、隣接して鵜飼観覧船造船所があります。
岐阜市が管理運営する長良川鵜飼のための鵜舟や観覧船を作っていて、全国で唯一の公営の造船所だそうです。
敷地内では実際に船が作られていますが、日中は開放され自由に見学ができるようになっており、説明パネル等も設置されています。

実際に使用していた鵜船
鵜船
船底を修理作業中の鵜船
船底を修理中の鵜船
新しく造船中の鵜飼観覧船
新しく造船中の鵜飼観覧船

定員15名乗の観覧船が作られていました。
船材は、岐阜県産の高野槇(コウヤマキ)を使用しています。
船には設計図面が無い為、船大工の経験による匠の技により建造され、その技術は、市指定無形民俗文化財となっています。

調査を終えて

今回伺った、ホテルパークは老舗旅館で、長良川の畔、金華山の麓、岐阜城も見える場所にあります。
客室は、ベッドのある和洋室、洋室、ソファベッドの和室など、車いすでも利用しやすい色々なタイプの客室がありました。
室内の段差には特製のスロープが用意され、畳の奥のベッドへは敷物を敷いて車いすのまま上がれるようにするなど、ハード面の難しさも工夫して対応されている心配りが嬉しく感じました。
桜の時期や、夏の鵜飼の季節などに訪れ、ゆったりと過ごしたい居心地の良い宿でした。

調査へ協力して下さった皆さま、お忙しい中有難うございました。

今回の調査データは、取りまとめなどを行ない順次ふらっと旅ぎふへ掲載していきます。