バリアフリー現地調査2017 飛騨古川

GIFU・バリアフリー観光推進プロジェクト2017 現地調査 飛騨古川

平成29年10月3日

飛騨市図書館
飛騨古川まつり会館
飛騨の匠文化館
飛騨古川 古い町並み(瀬戸川と白壁土蔵街)
飛騨古川さくら物産館
ホテル季古里

を調査させていただきました。

岐阜県の最北端の飛騨市にある飛騨古川は、高山から車で30分のところにあります。
江戸時代に天領として栄えた城下町には、出格子の町家と白壁の土蔵が並び、鯉の泳ぐ瀬戸川のせせらぎが聞こえる趣きある町並みは、四季折々の情景が見られます。

1000匹の鯉が泳ぐ瀬戸川と白壁土蔵は、城下町飛騨古川のシンボルです。

また、映画「君の名は。」の舞台「糸守町(架空)」のモデルとなった飛騨市は、聖地巡礼に訪れる人が増えています。

飛騨市図書館

飛騨出身の作家の「早船ちよ」を紹介するコーナー。

飛騨古川の町並みに近い場所にある飛騨市図書館は、市民のための施設ですが、「君の名は。」の映画のシーンにも登場しており、聖地巡礼の見学者も増えています。館内は、多目的トイレや、コミュニケーションボードも用意されていて、どなたにも使いやすく配慮されています。

飛騨古川まつり会館

世界無形文化遺産、古川祭の屋台をすぐそばで見られます。

飛騨古川には祭り文化が根付き、4月19日・20日に行われる「古川祭・起し太鼓」、9月の「きつね火まつり」や、「三寺まいり」も1月に行われます。
古川祭では、飛騨の匠たちの粋を集めたきらびやかな屋台が曳き揃えられますが、この祭りは全国の「山・鉾・屋台行事」のひとつとして「ユネスコ無形文化遺産」に登録されています。
祭り会館では、屋台9台のうち3台を実物展示しており、祭りの立体映像や、からくり人形の実演も行っています。
会館内は、エレベーターも設置され移動しやすくなっており、迫力ある実物屋台を間近で見ることが出来ます。

飛騨の匠文化会館

飛騨の匠の技を受け継ぐ大工によって建てられた会館。

会館は、飛騨の木を使い、飛騨の匠の技を受け継ぐ地元の大工たちによって建てられています。
釘を1本も使わず継ぎ手や組み木によって作られ、携わった大工さんの紋章「雲」が施されているのが特徴です。
階段があり、車いすで館内を観覧することは難しいですが、まつり広場周辺の景観にマッチした、雪深い地方ならではのどっしりとした棟と漆喰の白壁が鮮やかな特徴ある建物の外観も見事です。

瀬戸川と白壁土蔵

瀬戸川沿いの道は綺麗に舗装され安全に通行できます。

祭り広場の大イチョウ周辺から、瀬戸川沿いに白壁土蔵が連なっています。
鯉が泳ぐ川のせせらぎは、土蔵や三寺まいりの円光寺の庭園や山門と調和した、どこか懐かしい雰囲気の町並みです。
円光寺、壱之町内、本光寺にも、車いすマークのトイレがあり、安心して町並みの散策を楽しめます。

飛騨古川さくら物産館

飛騨古川さくら物産館では組紐体験も行っています。

三之町の真宗寺の前にある「さくら物産館」は、飛騨の工芸品、銘菓、名産加工品を豊富に揃えており、お土産を買うのに便利なお店です。
「君の名は。」飛騨市パネル展も開催され、組紐体験も行われています。

ホテル季古里

客室廊下から見える中庭、風情があります。

飛騨古川桃源郷温泉「ホテル季古里」は、飛騨古川の町並みから車で10分ほどの黒内地区の「朝霧の森」にあります。
周辺は、ももやリンゴの広大な果樹園に囲まれ、FOOTBALL GARDEN(ふれあい広場)はJリーグのクラブチームのキャンプ地にもなっています。

古民家をイメージした外観の落ち着いた雰囲気のホテルは、天然温泉と飛騨ならではの食材が楽しめます。
館内は、段差はなくエレベーターや共用スペースの車いすマークトイレも設置され、客室も車いすでも利用しやすい通路幅と広さになっています。

館内に温泉の大浴場はありますが、隣にある系列の日帰り温泉施設「ぬく森の湯 すぱーふる」も宿泊客は無料で利用できます。車いすの場合はすぱーふるの利用が便利です。

取材へのご協力有難うございました。
調査データは、取りまとめなどを行ない順次ふらっと旅ぎふへ掲載していきます。

バリアフリー現地調査2017 観光ヤナ(長良川水系)

平成29年9月、長良川水系にある「観光ヤナ」にお邪魔しました。

「やな(梁)」とは、河川の一部を石などで流れをせき止め、竹や木などで出来たスノコ状の台で水だけを流し、流れてくる魚を捕まえる漁法のことです。

岐阜県では県内の各河川で6月~10月までの期間、鮎を獲るヤナが設置され、「観光ヤナ」として、食事や魚を捕まえる体験をして楽しむことが出来るよう営業しています。

これからは、鮎の産卵期を迎え河口へ下る「落ち鮎」のシーズンになり、ヤナには沢山の鮎がかかるそうです。

清流の畔で自然に触れながら美味しい鮎を食べるのは格別ですね

今回は、清流長良川水系の観光ヤナ3ヶ所に伺って取材させていただきました。

美山観光やな・・・武儀川

洞戸観光ヤナ・・・板取川

のどかの味処みやちか(美並観光ヤナ)・・・長良川本流

美山観光やな

谷を流れる渓流の隠れ家的な場所です。

山県市(旧美山町)にある「美山観光やな」は、長良川の支流「武儀川」にあり、ヤナ場とお店に行くには、道路沿いの駐車場に車を停めて急な坂道を下りていきます。

特別天然記念物のオオサンショウウオも棲むという渓流の水は、とてもきれいで透きとおっていて、爽やかな緑に囲まれ鳥や虫の声を聞きながら、アットホームな雰囲気でのんびりと過ごせる場所です。

平日は比較的ゆったりと過ごせるそうです

車いすや歩行が困難な場合は、事前に連絡してお願いすれば、坂道を下りた所の業務用のスペースに車を置いて、安全にお店まで移動できます。
店内にも段差なく入れるようにスロープも設置され、イス席、手すり付きの広めの洋式トイレもあるので安心です。

 

洞戸観光ヤナ

河原も広く団体客も多い洞戸観光ヤナ

関市(旧洞戸村)にある「洞戸観光ヤナ」は、長良川の支流「板取川」にあります。
河原も広く、ヤナ場へも行きやすく、観光バスも駐車できる広い駐車場も備えており、店内の席数もかなり多いので、団体客にも対応できる大型の観光ヤナです。
イス席も沢山あり、テーブルにはコンロが設置されていて、自分で鮎を焼くことが出来ます。

舗装されスロープもあるのでヤナ場のそばまで車いすでも行けます

釣り堀や魚のつかみ取りも出来るほか、お土産売場も充実しており近隣の特産品が購入できます。お店のそばに、車いすマークの駐車場があり、多目的トイレも設置され、貸出用の車いすもあり、子どもからお年寄りまで楽しめる大型の施設です。

 

モネの池

洞戸観光ヤナの近くにある「モネの池(名もなき池)」にも寄ってみました。

池の周りは砂利敷ですが、車いすマークの駐車場やトイレも整備されていました。

湧き水により自然にできた池は地域の方たちの手により整備され睡蓮も植えられました。SNSなどで話題になりクロード・モネの名画に似ているということで「モネの池」と呼ばれています。

 

のどかの味処みやちか

国道沿いに建つお店は、ガラス張りで長良川を眺めながら快適に過ごすことが出来ます。

郡上市(旧美並村)にある「のどかの味処みやちか」は、「長良川」本流にあり、お店やヤナ場のある場所は、明治・大正・昭和の皇室に献上する鮎を捕獲した宮内省御陵場だったそうです。

お店のそばに、車いすマークの駐車場、入口は自動ドアで、店内には車いすマークのトイレもあり、店内外にも殆ど段差もなく安全・快適に過ごすことが出来ます。
枕木で造られたウッドデッキへも自動ドアから行く事が出来、川のせせらぎを聞きながら食事を楽しむことも出来ます。
河原にあるヤナ場までは、車で下りることが出来るため、車いすや歩行が困難な場合でも大丈夫です。

こちらの店で出される鮎は、すべてヤナにかかった天然の鮎だそうです。

長良川の流れが間近に感じられます。長良川の鮎は「世界農業遺産」に登録されています。

ご協力、ありがとうございました。
調査データは、取りまとめなどを行ない順次ふらっと旅ぎふへ掲載していきます。

バリアフリー現地調査2017 恵那峡

GIFU・バリアフリー観光推進プロジェクト2017 現地調査 恵那峡

平成29年9月26日

かんぽの宿 恵那
恵那峡天界苑
ちこり村バーバーズダイニング

を調査させていただきました。

かんぽの宿 恵那は、恵那峡を眼下に望む高台にあります。(写真はロビーから)

かんぽの宿 恵那

「かんぽの宿 恵那」は全国にあるかんぽの宿の一つで、日本初の発電用ダムとして木曽川に建設された「大井ダム」のダム湖の畔にあります。
恵那峡の四季折々の自然と、温泉や地元の食材を使用した料理を楽しむことができ、玄関から廊下・階段・お風呂まで、バリアフリーな宿泊施設です。

今回は、客室(バリアフリールーム)、食事会場(1階レストラン)、パブリックスペースのトイレ、貸切風呂(家族風呂)を見学させていただきました。

天井走行リフトを備え(バリアフリルーム・貸切風呂)、居室や脱衣所から浴槽への移動もスムーズです。
その他、シャワーチェア、シャワーキャリーなどもあり、呼び出しボタンも設置されていて安心です。
食事はアレルギー対応(要予約)も出来るそうです。
建物内は車いすでも移動しやすく設計されており、手すりや段差の解消など様々な方に優しく快適に過ごせると思います。

バリアフリールームの電動ベッドは上下・リクライニング可能、車いすがベッドに横付けできます

 

恵那峡天界苑

恵那峡天界苑は、入場無料のドライブイン「恵那のえき」のほか、有料エリアには、展望台、動物と触れ合うことができる広場、池やフラワーガーデンなどがある自然豊かな施設です。
総合レジャー施設「恵那峡ワンダーランド」に隣接しています。

ドライブイン「恵那のえき」には食堂や売店、車いすで利用できるトイレ(女子トイレ側に設置)もあります。

苑内の道は舗装されていますが、奥のほうは砂利道や階段もあり、傾斜がキツイ場所もありますので、車いすの場合はサポートがいると安心です。

ふれあい広場は、ミニブタ、ヤギ、ヒツジ、ウサギなどに触ることができます。車いすも中に入ってふれあえます。

 

ミニブタのきゃさりんは名前を呼ぶと寄ってきます。

ちこり村バーバーズダイニング

恵那峡から車で15分ほど東へ移動して、中央自動車道中津川インターチェンジのそばにある、西洋野菜チコリをテーマにした「ちこり村」の中にあるレストラン「バーバーズダイニング」を訪問しました。

安心して食べられる野菜や料理をたくさんの方に伝えたいという思いからスタートした、農家手づくり家庭料理が食べられるレストランです。
朝はモーニング、昼はビュッフェスタイルのランチ、夕方まではカフェ(夜は予約制で二次会や歓送迎会、会合など)と、幅広く利用できます。

モーニングもランチも大人気で休日は満席になることもあるそうです。

ランチのビュッフェでは、自分で料理を取りに行くのが難しい場合、スタッフにサポートしていただけるそうです。
また、車いす利用者が多人数で行く場合も事前連絡すれば、通路近くなど利用しやすい席を確保する等の対応可能だそうです。

椅子は可動でき、テーブルも広く車いすでも快適です。 店内中央付近の通路は広くとってあり車いすの通行も安心です。

ちこり村には、パン工房や売店もあり、芋付きちこりやちこり茶、ちこりから出来た焼酎、サラダコスモのスプラウト野菜や、中津川の名産「栗きんとん」など沢山のお土産も販売されていました。

ピアノの生演奏を聴きながら休憩コーナーでちょっと一息。

 

かんぽの宿 恵那、恵那峡天界苑、ちこり村バーバーズダイニングの3つの施設を周って、恵那周辺のちょっとした旅行ができそうです。

ご協力、ありがとうございました。
調査データは、取りまとめなどを行ない順次ふらっと旅ぎふへ掲載していきます。

バリアフリー現地調査2017 美濃加茂・御嵩

GIFU・バリアフリー観光推進プロジェクト2017 現地調査 美濃加茂・御嵩

平成29年9月15日

太田宿中山道会館
商家竹屋
中山道みたけ館
御嵩宿わいわい館

を調査させていただきました。

「中山道」は、江戸から京都を結ぶ江戸時代の街道の1つで、岐阜県美濃地方を東西に横断し、69ある宿場のうち17宿が岐阜県内にあり、「中山道ぎふ17宿」は、全国に誇る観光資源「岐阜の宝もの」に認定されています。

太田宿中山道会館

美濃加茂市にある、「太田宿中山道会館」は旧中山道の太田宿本陣の横にあり、太田宿の歴史を紹介する展示室のほか、飲食コーナー「やどりぎ」、お土産販売コーナーもあり、敷地内には画家・岡本太郎氏の父親で、大正~昭和の人気漫画家「岡本一平」ゆかりの家「糸遊庵」やイベントスペースもある施設です。
展示室には太田宿町並み再現コーナーや当時の道具などが展示されていました。

段差や傾斜もなく、車いすでも利用しやすい施設です。

周辺には「旧太田宿本陣東門」や「旧太田脇本陣林家」など歴史的建造物もあり、会館の裏手には「太田の渡し」や「日本ライン下り」も行われた木曽川が流れており、堤防からは、雄大な木曽川の流れと恵那山や御嶽山が見られます。

堤防へのスロープは傾斜もゆるやかで車いすでもスムーズに行けました。

商家竹屋

美濃加茂から隣の御嵩町に移動し、旧中山道沿いにある商家竹屋・中山道みたけ館・御嵩宿わいわい館の取材をさせていただきました。
この3箇所は名鉄御嵩駅のすぐ近く(徒歩で5分くらい)にあります。

「商家竹屋」は、旧「御嶽宿」にある商家で、江戸時代の建築様式を残す建物(御嵩町指定有形文化財)です。

建物の表(玄関)は敷居があるため、車いすは隣の駐車場の扉から裏庭より入館出来ます。

主屋は6つの部屋と炊事場・台所など沢山の部屋があり、当時の道具なども展示されていました。

古い町家の土間には高い敷居がありますが、スロープが設置され車いすでも通行できます。勾配が急なため付添にサポートしてもらいました。

中山道みたけ館

「中山道みたけ館」は、御嵩町図書館で2階が「郷土館」となっており、原始から現代までの御嵩町の歴史を紹介する施設です。

古墳や中山道宿場の当時の旅人の道具、明治以降の亜炭鉱など、御嵩町にまつわる、さまざま物が展示されていました。

展示室の通路も広くゆったりと観覧出来ます。

御嵩宿わいわい館

「御嵩宿わいわい館」は無料の休憩所や観光情報の提供のほか、カフェやお土産品の販売も行っています。
使いやすく整備されていて、段差も殆どなく車いすでも利用しやすい施設です。

駐車場は川沿いの道を入った建物の裏にあり、木製スロープを通って施設内へ入れます。

今回は、太田宿中山道会館・商家竹屋・中山道みたけ館・御嵩宿わいわい館を調査・取材させていただきました。

太田宿、御嶽宿と中山道の二つの宿場ということで、身近にありながら知らなかった地元の歴史を、新たに知ることができました。

太田宿中山道会館は、施設内を見た後、周辺をぶらりと散策するのにもいい施設でした。
御嶽宿の、商家竹屋・中山道みたけ館・御嵩宿わいわい館は、周辺に古いお寺などの史跡もあるので、中山道を散策しながら気軽に訪れるのにもいいところでした。

天候もよく沢山の所を、無事調査を終えることが出来ました。
ご協力、ありがとうございました。
調査データは、取りまとめなどを行ない順次ふらっと旅ぎふへ掲載していきます。

バリアフリー現地調査2017 虎渓山 永保寺

GIFU・バリアフリー観光推進プロジェクト2017 現地調査 虎渓山 永保寺

平成29年9月14日

虎渓山 永保寺

を調査させていただきました。

多治見市にある「虎渓山 永保寺」は鎌倉時代に開創された禅寺です。
鎌倉末期に建てられた「観音堂」と「開山堂」は国宝に指定、池泉回遊式庭園も国の名勝に指定されていて貴重な文化財を見ることが出来ます。
本堂と庫裏は火災で全焼したため、2007年に庫裏・2011年に本堂が再建されました。
現在は、国宝観音堂内や境内を使った「禅式結婚式」も行っているそうです。
永保寺は修行道場(僧堂)であり調査した日は、4名の方が修行されているとのことでした。
大駐車場から永保寺までの距離は300mくらいあり、途中、踏切や坂道を通りますので、車いすの場合は介助があったほうが安全です。
大駐車場には売店とトイレ(車いすマークトイレ)もあります。

道を挟んで2箇所大駐車場があります。

今回は、車いす使用ということでお願いをして、寺務所近くに駐車をさせていただきました。
車いす使用や歩行が困難な方は、事前に電話等で相談すると良いでしょう。

寺務所近くの門から入りました。お寺ということもあり砂利道になっています。

門から70mくらい進むと本堂が見えてきます。

砂利道ですが、中央の石畳の部分を通ると移動しやすいです。

夢窓国師による庭園で、この国師の作の庭園は各地にあり京都の西芳寺、鎌倉の瑞泉寺、山梨県塩山市の恵林寺などがあるそうです。

本堂前の庭園内は移動しやすいです。
庭園の池の近くまで車いすで行けます。

永保寺は修行道場(僧堂)で、観光のための施設ではないものの、庭園や国宝「観音堂」など見事な景観を望めるところでした。

Googleストリートビューで、美しい庭園を見ることが出来ます。

境内は砂利でしたが車いすのキャスターが埋まるほど深くなく、比較的スムーズに移動もできて、無事に調査を終えることが出来ました。
ご協力、ありがとうございました。
調査データは、取りまとめなどを行ない順次ふらっと旅ぎふへ掲載していきます。