バリアフリー現地調査2018 大野・揖斐川(谷汲)


GIFU・バリアフリー観光推進プロジェクト2018 現地調査 大野・揖斐川(谷汲)

平成30年11月30日

黒野駅レールパーク

両界山横蔵寺

里山きさら

を調査させていただきました。

黒野駅レールパーク

大野町にある新しいテーマパーク、黒野駅レールパークに行ってきました。
ここには2005年に廃線した名鉄揖斐線の黒野駅の駅舎を再利用した黒野駅ミュージアムのほか、プラットホームやレール等が当時の雰囲気を残し保存されています。
西側には芝生広場があり、遊具やベンチも置かれ交流拠点になっています。

黒野駅レールパークの全景
黒野駅ミュージアムの前では赤白電車(モ512号)の看板が出迎えます
プラットホームと線路
線路に沿って遊歩道が伸び、横に駐車場があります
黒野駅ミュージアムの出入り口
黒野駅ミュージアム入口
黒野駅ミュージアムの構内
旧黒野駅の待合室の面影を残した構内、プラレールの遊び場があります
総合案内所
旧黒野駅の窓口は総合案内所になっています
「カフェくろの」の店内
カフェくろの

ミュージアム1階にはカフェがあります。店内は広く、壁には赤白電車(モ512号)などの写真が飾られ、揖斐線や谷汲線に関する写真書籍なども閲覧出来るようになっています。
店内のテーブルや椅子は自由に動かすことが出来、高さも車いすでも使いやすくなっています。

手作りの焼き立てパン
カフェでは、手作りのパンも販売しています
カフェの階段
カフェの2階には階段で上がります

2階には鉄道ジオラマが展示されています。
2階へは階段のみなので、2階に行くのが困難な車いすの方などのため、2階の様子をWEBカメラで撮影しカフェのモニターに映しています。

名鉄電車が走る大型のジオラマ
大野町内を名鉄電車が走る大型のジオラマがあります

ジオラマは4メートル四方の大きなもので、黒野駅を中心とし駅舎や黒野地域の古い街並み、公共施設など廃線となった鉄道界隈を精巧に再現しています。
これらは、揖斐線廃線10年を記念し、昔走っていた赤白電車がレールパークに2014年に里帰りするのにあわせ、地域住民が段ボールなどの廃材を持ち寄り、1年をかけコツコツ作り上げたそうです。
鉄道模型は、赤白電車等150分の1サイズの鉄道模型(Nゲージ)を使用しています。

パネル写真の数々
名鉄の赤電車や赤白電車が走っているパネル写真が展示されています

ミュージアム外観と同じ車いすマークのトイレがあり、段差がなく車いすでも利用できます。

車いすマークの公衆トイレ
段差はなく車いすでも問題ありません
多機能トイレ
車いすマークのトイレは引き戸で、室内は広く車いすが回転できます
遊具やベンチがある芝生公園
ホームの北側には遊具やベンチが置かれています
西側からの黒野駅レールパーク
西側の線路の終端からの黒野ミュージアム方面の景色
プラットホームと、手作りの赤白電車
ホームに手作りの赤白電車が置かれています。クリスマスに合わせ電飾のトンネルもありました

 

両界山横蔵寺

大野町から移動し、揖斐川町谷汲神原にある横蔵寺を訪れました。
天台宗の寺院で、山号は両界山、本尊は薬師如来、西美濃三十三霊場第一番札所になっています。
紅葉の名所でもありシーズンには多くの参拝客が訪れます。
「横蔵寺もみじまつり」も開催され、紅葉のライトアップは人気です。

もみじと赤い医王橋
赤い医王橋と白壁と紅葉のコントラストが美しい
正門横の駐車場
一番近い駐車場は正門横になります
正門入り口の石段
正門の石段を登り飛鳥川にかかる医王橋を渡って左に行くと山門があります
横蔵寺境内への迂回路
正門入口には石段があるので、車いすは道路を進みます
横蔵寺境内への迂回路
車いすの迂回路は傾斜が急になっていきますが、さらに道なりに進みます
横蔵寺境内案内図
境内案内図に従い、一番奥の赤い橋を目指して進みます
赤い橋と観音堂
赤い橋を渡ると観音堂があります
かなり急な石畳
観音堂から本堂・三重塔へは、急な石畳を登っていきます
横蔵寺の本堂
横蔵寺の本堂

1671年(寛文11年)に完成した檜皮葺(ひわだぶき)の入母屋造りの本堂は、岐阜県指定重要文化財になっています。

横蔵寺の三重塔
香堂の奥にある三重塔

1663年(寛文3年)に完成した、檜皮葺の三重塔も、岐阜県指定重要文化財になっています。

横蔵寺の仁王門
山門(仁王門)

医王橋を渡り左に行くと山門(仁王門)がそびえ立ちます。
檜皮葺(ひわだぶき)の楼門、二階は鐘楼です。1675年(延宝3年)に完成し、岐阜県指定重要文化財になっています。

舎利殿と瑠璃殿は、飛鳥川を挟んで、本堂とは反対側の小高い所にあります。

舎利殿と瑠璃殿
舎利殿と瑠璃殿
舎利殿への石段
舎利殿までは少し急な石段です
車いすのための迂回路
舎利殿への迂回

車いすは迂回路を通り舎利殿へ行くことが出来ますが、とても急で長い坂道になっていますので、車いすの場合は介助があったほうが安全です。

公衆トイレ
迂回路の途中のトイレ
小高い所にある舎利殿からの眺望
舎利殿からの眺め、木々の向こうに観音堂と赤い橋が見えます
横蔵寺の舎利殿
舎利殿の正面の階段

横蔵寺舎利殿には、横蔵生まれの妙心上人の舎利仏(ミイラ)が安置されています。妙心上人は1781年(天明元年)生まれで、両親が亡くなった後、諸国を巡って修行し1815年(文化十二年)現在の山梨県で入定し祠られていたが、明治になって出身地の横蔵寺に祠られるようになりました。

横蔵寺の瑠璃殿
瑠璃殿正面の階段

横蔵寺瑠璃殿は、国指定重要文化財の仏像二十二体が安置してあり、「美濃の正倉院」とも呼ばれています。

里山きさら

横蔵寺から移動し、揖斐川町谷汲長瀬にあるシカやイノシシなどのジビエ料理が味わえるカフェレストラン「里山きさら」に行ってきました。

「里山きさら」の建物
山に囲まれた田園の中にある木造の落ち着いた雰囲気
駐車場の出入り口
岐阜市から谷汲山華厳寺方面に行く県道49号沿いにあります
入口は段差なく二重扉になっています
店内トイレの内部
トイレは車いすでも利用しやすくなっています
店内の様子
木の香りが漂い明るい店内
ジビエについての説明
黒板にはシカとイノシシの肉の部位についての説明
テラスに面した長テーブル
南側のテラスに面したテーブルは車いすでも利用しやすい高さです
南側の広いオープンテラス
南側の広いオープンテラスには、BBQが出来る設備があります
東側のオープンテラス席
お店の東側にも、オープンテラス席があります
レジ横では持ち帰りの自家製生ハム、ソーセージ、サラミなどを販売しています

 

今回、最初に訪れた「黒野駅レールパーク」では廃線となり使われなくなった黒野駅を、子どもやお年寄り、障がいのある方など誰にも優しい公園に整備し、イベントなどを通じ交流の場になっていることを知りました。
次に訪れた「両界山横蔵寺」は「ミイラ」があることで有名になっていますが、それ以外にも、三重塔、仁王門、瑠璃殿の中の仏像など歴史的にも貴重な興味深い重要文化財が数多くあることに驚きました。
そして、最後に訪れた「里山きさら」は、谷汲の自然に囲まれた静かな里山の自然に浸りジビエ料理を食しながら、ゆったりとした時間を過ごせるお店でした。

取材へ協力して下さった皆様、お忙しい中有難うございました。
今回の調査データは、取りまとめなどを行ない順次ふらっと旅ぎふへ掲載していきます。